不動産担保融資におけるマンションの資産価値とは?

不動産担保を利用して融資を受けようとする人にとって、マンションを担保にしたら、驚くほど信用がなかった、あるいは評価額が低かったという人もいるのではないでしょうか。これからマンションを担保に融資を考えている人は、どの程度の資産価値を金融機関が認めてくれるか心配という場合もあるかと思います。今回は、そのような人たちのために、マンションの資産価値の考え方について説明していきます。
不動産担保において、金融機関が審査するポイントは、その物件の直接的価値(例えば、築何年かといったことや立地条件、物件の状態)を第一に評価します。次に土地についてです。簡単に言えば、その家・建物が土地とセットで担保にできるかです。この二点を総合的に判断して、融資の内容を決定するのです。
さて、では、マンションの場合、何が焦点となるのがについてです。マンションそのものをオーナーとして持っており、かつそのマンションが建っている土地の所有権もある、という場合は何の問題もありません。住民がいない場合に限りますが、この場合は、不動産担保として認められ、かつ、非常に良い条件を提示されるでしょう。マンション自体の所有権と土地の所有権両方が揃っているので通常の一戸建ての不動産担保と基本的には大差ありません。問題となるのは次のケースです。
マンションを一部の部屋のみ所有している場合です。当然土地の所有権は持っていません。一般的にマンションを不動産担保にしようとする人は、1部屋しか持っておらず、それを担保にしようとします。この場合、金融機関の査定は非常に厳しいものとなります。なぜなら、不動産というのは、土地があり、建物があり、そうして初めて認められるからです。マンションの土地は共有財産です。そのマンションの住民一人のものではありません。そのため、土地としても担保価値は限りなく低いのです。また、誰かが入居した場合、建物としての価値も大きく下がります。当然ですが、誰かが使った家は中古物件になります。
建物の不動産価値というのは使用されたか否かで大きく変動します。一戸建ての家でさえ、中古物件の資産価値はガタ落ちになるのです。そのような理由から、マンションの不動産担保価値は、よほど条件のいい内容でない限り、融資に有利には働きません。担保がないよりはマシという程度に考えておくのがいいでしょう。

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