絶対に避けるべき資金調達方法!それは車を担保とした融資です

金融業者の中にはたまに自動車担保融資という金融商品があることがあります。結論から言って、このタイプの融資は絶対に避けるべきです。その理由を簡単に解説していきます。
自動車担保融資とは、資金調達の際に自動車を担保として融資を受けさせようとする方法です。不動産担保融資が住居や土地を担保とするのと同じように自動車を担保にするわけです。ですが、これは不動産担保とは性質が異なります。自動車担保融資を行っている金融業者の狙いは何かというと、言うまでもなく担保対象を手に入れることです。この場合は自動車です。悪徳金融業者の立場に立って考えてみましょう。その仕組みを解説します。
悪徳金融というと、聞こえが悪いので、ここは便宜上、自動車担保金融と呼びます。まず、この金融業者の最終目標が設定されます。それは、利用者が担保にした車を破格で入手し、中古車販売店に転売して利益を得ることです。中古車販売店との契約は事前に作られているものと仮定します(融資とは関係ないので)。融資を利用する客から車を破格で奪い取るために最も効率的なのは、担保流れです。つまり、「返済に問題が発生したため、担保対象をこちらで処分し返済金に充てさせてもらいます」という名目をとるのが一番いいのです。
次に考えるのは、どのような形で融資を受けさせるかです。簡単に言えば、客の弱みにつけ込み、拒否できない形に持っていくのが理想です。例えば、融資利用者が担保にする自動車を常日頃から移動手段として利用していると考えられる場合について想定してみましょう。自動車担保金融は、まず、車を完全に預かる融資プランを提示します。このプランは、利用者は車の所有権を一時完全に失い、利用することができなくなります。自動車の査定額は、中古車として売るよりも少し安い程度に設定します。あまり安く設定してしまうと、利用者は中古として売ってしまう可能性があるからです。ですが、利用者は、この取引を当然渋ります。車に乗れなくなるのでは、売ったのと大して変わらないからです。
そこで、自動車担保金融は、次善策として、車の使用権を維持したまま、融資として認める、いわゆる「乗ったまま融資」のプランを提示します。この場合、車の査定額は非常に安くなりますが、融資の担保として認められたまま、車を使い続けることができるメリットがあります。どちらの方法を選んでも、自動車担保金融はおいしい思いができます。
前者の方法では、自動車の管理料を金をふんだくり、後者の場合では、リース料として金をふんだくります。そして、返済が少しでも滞ったり、返済できなかった場合やこれらの管理料を払えなかった場合は、速やかに担保を押収することができるのです。そうして、超安価で手に入れた車を名義変更して中古車市場に流せば、文字通りボロ儲けできるというわけです。
つまり、金融業者にとってそれだけおいしい商売ということは、利用者にとっては非常に損な取引ということなのです。自動車担保をするくらいなら、いっその事自分自身で中古車として売ってしまったほうがはるかに大きな資金を得られるのです。

閉じる