誰でもできる手軽な出資方法とは?資産運用の基礎知識

定期預金といったようなただ貯金するだけでは、今の不景気の中では資産を増やすことはほとんどできないといってもいいでしょう。資産運用をしようと思うのであれば、出資者になることが一番の近道です。ですが、金融の知識がない人の場合、具体的に何に出資すればいいのかわからないという人が多いと思います。そこで今回は、一般人にも馴染みが深い株式投資について考えていきます。基本的なことを中心に触れていくので初心者向けの内容となります。
まず、最も基本的な内容として、株式とは何かということから見ていきます。株式とは、企業が資金を集めるための手段という側面と、企業の基本方針を決定するための株主総会においての投票券という、主に二つの側面を持っています。株式会社とは、この株式を利用して作られている会社のことです。
この株式はどうやって購入するのかというと、証券取引所というところで誰でも買うことができます。これで買うことができる株券は最低購入単位というものが有り、例えば1000株以上でないと買えないといった制限がある場合があります。そのため、かなりの金額を一度に投資することになり人によってはそんなに資金が用意できないという場合もあります。株はその価格が様々で、安い株は値動きの幅が小さく、高い株が値動きの幅が大きいといった特徴も有ります。慣れていないうちは少額の投資から始めるのがいいでしょう。
株券を買って株主になると、株主総会に加わる権利を得ます。株主総会では、会社の経営方針を決定する重要な場です。ここでの意見を決める際に、1株につき1票の投票権を得られます。つまり、その企業の過半数の数を持っていれば、自分の好きなように経営を決めることもできるのです。会社は誰のものかという質問がよくあります。社長・従業員・利害関係者、これら誰のものでもありません。会社は株主のものです。経営陣は大株主には逆らえません。なぜなら、彼らに辞職を命令された場合、たとえ社長であっても拒否できないからです。
そして、株主の最大のメリットが、配当と呼ばれるものです。配当とは、簡単に言えば、株価が値上がりしたり経営が順調であったりしたときに、株式を持っている人に利益を還元することをいいます。株の値上がり益と混同している人がいますが、これと配当は別物です。例えば、1株100円の株が120円に上がった場合、配当をもらった上で、株を売却すれば、さらに120円をもらうことができます。
加えて、その企業の優待券をもらうこともできます。例えば、あるホテルの株を株を多く持っている場合、そのホテルの無料宿泊券やレストランの食事券がもらえたりします。現金な話ですが、そのようなものを送り、株主の印象を良くすれば、より多くの資金援助を受けることができるという画策があるのです。また、株主総会でも、好意的な意見に賛成してくれる可能性が高くなることを見込んでいるのです。
少し脱線しましたが、資産運用で誰でも手軽にできるのは株式投資です。その他にも、資格や免許が必要ないものは、国債取引、外国為替、投資信託などがあります。安全性で言えば国債取引が群を抜いていますが、国債は一度購入すると、指定された期間は現金化することが不可能であり、利回りも低いので、堅実ですが効果的な運用は望めません。

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